フェーダリズムの崩壊

こんにちは。

理論生態学研究室M1の笹木です。

キャンパス内を散策していると、アミメアリ(Pristomyrmex punctatus)達がオカダンゴムシArmadillidium vulgare)を襲っている現場に遭遇しました。


捕食−被食のリアルな現場


彼女達(働きアリは全て雌)は決まった巣を持たず、一定の期間毎に遊牧民のように各地を転々としながら生活をしています。移動中にはかなり大きな行列を作るので、一度は皆さん見たことあるでしょう。

さらに面白い特徴として、彼女達のコロニーには女王アリが存在しません。
各働きアリ達が単為生殖(雌が単独で子を作る)によって増えていきます。


アリというと、女王アリを頂点とする封建社会(フェーダリズム)を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし彼女達は、『女王』という制度を廃止してしまった特殊なアリ達なのです。

なぜこのような性質を持つようになったのか、どのように封建制度を廃止したのかについては、まだよく分かっていないのが現状みたいです(僕が把握していないだけかもしれませんが・・・)。

このように、一般的なイメージからかけ離れたような性質を持つこのアリは、割とそこらへんで良く見ることが出来ます。

もし外で彼女達を見かけたら、上記のような性質を持っていることを思い出しながら眺めてみると、今までと違った見方が出来るかもしれません。


では今回はこの辺で。

三宅島実習3日目〜最終日

こんにちは。

理論生態学研究室M1の川田尚平です。

先日記事にしました三宅島実習の続きを書きたいと思います(3日目〜
5日目)。

三日目は残念ながら雨でした。(しかも、どしゃ降り)
この日の調査地は、薬師堂という神社で土壌生物を採取しました。
薬師堂は椎取神社(前の日の調査地)みたいに、
噴火の影響を受けていません。

すごい雨でした(伝わりづらいかな)。

お昼に外で食べるはずだったお弁当(でも、宿舎で食べました)。



みんな雨にも負けず、土壌生物を採取しています。

採取し終わったら土壌を元の場所に返します。
でも、雨のせいで地面がぬかるんでいて返しに行くのに一苦労だったみたいです。

採取が終わったら、土壌生物の同定です。

同定中・・・

この日は雨でしたので、あまり土壌生物を採取できなかったみたいです。

同定が終わり次第、この日の作業は終了です。


四日目です。
この日は、三日目の雨がうそのように快晴でした!(水没した靴たちが1日で乾きました)

四日目の作業は、室内で作業です(この日が雨やったらよかったのに)。
採取してきた土壌生物のデータを、調査地ごとにまとめて、データの解析を行いました。


皆さん頑張ってます。

K先輩二年生の質問に答えてる風景です。
この実習中、なぜか腕相撲が一部プチブームとなっていました。

休憩中の一幕。先生対二年生(男)!いざ尋常に勝負!!!


先生圧勝!

先生対K先輩

その後先輩は負けました・・・
僕も先生と勝負しましたが負けました。
先生、強かったです。

その後、解析がひと段落した二年生と一緒に生物の探索に出かけました。


一応クワガタを見つけるために、探索に出かけたのですが・・・
見つからず、惨敗でした。

その後夕食後にも探索に出かけたのですが、見つかりませんでした。
でもムカデの捕食シーンはすごかったので載せます

夜の探索後、ゆっくり就寝しました。

最終日です!
この日の午前中は、実習の成果発表です。
皆さん、前日に試行錯誤して解析をし、作り上げたパワーポイントで発表しました。

発表が終了し、いよいよ帰るため、船着場に向かいます。


荷物番中の先輩。(皆さんお土産を買いに行ってます)

船到着。

船の中で再び腕相撲。


リベンジ失敗(前の日に惨敗した二年生)

先生まさかの敗北。

21時ごろ竹芝桟橋に到着し、今回の三宅島実習は終了しました。

今回初のTAをやらさしてもらいましたが、雨が降ったりして大変でしたが、楽しかったです。

長々とご視聴ありがとうございました。

三宅島実習(1日目夜と2日目)

こんにちは。

理論生態学研究室M1の川田尚平です。

6月24日〜6月28日まで、二年生の実習のTAとして三宅島に行っていました。

今回はその実習の様子の一部と三宅島の生物の写真を載せたいと思います。


24日の夜から三宅島に出発



朝5時ごろ三宅島に到着(皆さん眠そうでした)



宿泊先の「スナッパー」。


この日の午前は登山をしました

探索中のK太郎先輩

2000年の噴火の影響(立ち枯れ)

午後からは椎取神社で実習

ここは噴火の影響を受けた場所です(鳥居が埋まってます)

実習開始!(今回は土壌生物の調査です)





6つの範囲分かれて、落ち葉と腐葉土を集めてます。





集めてきた落ち葉と腐葉土をふるいにかけて、白い布の上に落ちた土壌生物を採取します。(この作業は先生や先輩、僕も手伝いました)

採取が終わり、元の場所に落ち葉などを戻します。




実習が終わった後は、「ひょうたん山」に行きました。
(ひょうたん山は1940年の噴火の際にできた、比較的新しい山です)


元火口に降りてみました。
頂上でみんなで記念撮影した後は、ひょうたん山周辺で自由時間になり、
海に行ったりその辺で座って何人かとしゃべったりして過ごしました。

宿舎に戻った後は、各班に分かれて、採取した土壌生物の同定をしました。
(この日の同定作業の写真は撮り忘れてしまいました。)

この日はみんなクタクタ(僕たちTAも含め)で、おそらく夜はみなさんゆっくり寝たと思います。

まだまだこの日以降の写真はあるのですが、一度区切りたいと思います。
では、3日目以降の写真も楽しみにしてください!!

ジューン・ブライド

こんにちは。

理論生態学研究室M1の笹木です。

タイトルのジューン・ブライド(June Bride)とは、皆さんご存知の通りに「6月に結婚したら幸せになれる!」というヨーロッパの言い伝えです。

「6月を意味するJuneの由来であるローマ神話の女神ユーノーが、結婚を司る神だから〜」や、「単に現地ヨーロッパではこの時期気候が良く、復活祭などもあるため全体的にお祭りムードだから〜」など、言い伝えの由来には諸説あるみたいです。

日本では昔に、上記の理由などを持ちだした結婚式場の企業戦略によってジューン・ブライドが広まり、この時期に結婚式を上げる人達が多くなったみたいです(実はそんなに多くないという話も…)。

ところで、この時期が結婚シーズンなのは何も人間だけではありません。

この時期は、数種類のアリ達の結婚飛行の時期でもあります。

午前中にキャンパスを歩いていたら、巣口を入ったり出たりしている羽アリを見つけました。

↑中央付近にいるのが羽アリです(Formica japonica)。

ちょっと外を見てはまた引っ込んだりと、飛び立つ機会をうかがっているような感じでした。

アリ達はとある時期になると、巣から羽を持った雄アリと新女王アリが一気に飛び立ちます。これを結婚飛行というのです(時期自体は種類によって結構違います)。

巣から飛び立った羽アリ達は、他の巣から飛び立った雄アリや新女王アリと交尾をします。女王は一生でこの時期にこの時だけにしか交尾をしません。そして交尾を終えた雄アリは間もなく死んでしまいます…

結局、写真の羽アリはこの日は飛び立たなかったみたいですが、実はこの日の午後は…

凄まじい豪雨に見舞われてしまいました
飛び立ってなくて本当に良かったですね。天気などを感知する能力とかを持っているのでしょうか?

生き物の能力というのは、まだまだ底が見えなくて面白いものです。

 
では今回はこの辺で

アカハライモリの警戒行動

こんにちは!
理論生態学研究室4年の中北です。


昨日私の研究対象であるアカハライモリ
警戒行動を観察したので写真を載せます♪

↑これがアカハライモリの警戒行動!
顔を上げ、尻尾も上げて「おいしくないよ〜毒あるよ〜」って
お腹の赤い警戒色をアピールしているみたいです。


普段、田んぼでイモリを捕まえてもこんな行動は見られないと思います。
あったかい場所ではイモリはこんなポーズをせずに
走ったり泳いで逃げて行ってしまうからです。。


この行動をするのは、寒い時。
寒くて体が動かないと逃げられないので、
こうして警戒のポーズをとります。


実は写真のイモリさんは、警戒行動を起こさせるために
50時間ほど冷蔵庫の中にいたのです…
イモリが入っていた水温は4℃。キンキンでした笑


そのイモリが鳥に襲われた場合を再現するため、
ピンセットでつまんで15cmくらいの高さから落としたのでした。


かわいそうなことをしたなぁ〜

水に戻してもしばらく警戒のポーズのまま固まってました。。


この実験の前に温度が重要とは知らず、
室温のままピンセットで何度もつつかれた
地理生態のイモリもかわいそうだったけど!笑


イモリはみんな無事で、今日はいっぱい赤虫をたべました♪


おわり!

そっくりさん

こんにちは。
理論生態学研究室M1の笹木です。

キャンパス内で自分の実験材料であるアリの採取を行っていましたら、思わぬ生物をゲッチュ(←これで気付いた人は同年代ですねw)してしまいました。
なので、ブログに転送します。
コチラです↓

(撮影:K.S.)
こいつの名は「アリグモ Myrmarachne japonica」といいます。
ご覧の通りに、アリそっくりに擬態している、蜘蛛の仲間です。
本人はクロヤマアリというアリに擬態しているつもりのようです。

以下、アリの写真です。

(撮影:K.S.)
クロヤマアリ Formica japonica
皆さん一度は見たことはあるでしょう超ポピュラーなアリです。



(撮影:K.S.)
クロオオアリ Camponotus japonicus
クロヤマアリよりも大型です。似ていますがちゃんとした別種です。


このようにあまりに似ているため、私も、アリと間違えてこいつを捕獲してしまっていましたw
生物の能力って凄いですね。すっかり騙されてしまいましたw

ついでに

撮影中の同研究室所属K.S.君(撮影:笹木 優)

今日の研究室の一ページ

(笹木君絶賛おサボり中wwwwwwwwwww By K.S.)

さ、サボってるわけじゃないですよ! ちょっとした小休止です!(苦しいかな?w)

では、普段のブログより少々長くなりましたが今回はこの辺で ノシ<バイバーイ